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私が作家になったわけ‥‥。 [制作裏話]

(私と仕事と作品制作裏話)

 住所、氏名、年齢は、ちょっとご勘弁を。でも職業は、実はモノ書きです。

 どんなモノを書いているかと言えば‥‥小説、漫画の原作などいろいろ。しかし先日、パソコンの「古書販売」のコーナーで、私の旧作の文庫本が¥140で売られていたのには驚いた。古書ォ‥‥! ま、物書きの宿命ですけどね。

 書く仕事に入る前にやっていたのは、う~ん、20代は某出版社で雑誌編集を。それからディスプレイ・デザイナー、ファッション開発アドヴァイザー、企業の人材開発顧問、TVのシナリオ・ライター、次が広告代理店の企画プランナー、で漫画の原作、小説書き。

 そういえば、合間を縫って劇団なんかも、主宰してました。『耽美舎』という。

 旗上げ公演のときは、映画監督の鈴木清順さんから、パンフレットにお祝いのメッセージをいただきましたっけ。いや、TVアニメ 『ルパン三世』 のシナリオなんか書いてたもので。

 いやぁ、こう並べてみると、いろいろやってきましたね、我ながら。

 一番長かったのが大手広告代理店の企画プランナー。で、プランナー時代に同時併行で小説や漫画原作を書き始めた、というわけですが、この職歴でお解りのように、決してもう若くはありません。100才までにはまだかなりありますけれどね(笑)

 でもあるとき、人間どこかで自分の人生に答えを出してみなきゃ、と思いましてね。これまでの生き方と、そこから得て学んだあれこれを、できるだけ沢山の人にお返ししたい、それができる仕事は何だろう、と考えたわけです。

 そして出した結論が、新しく人生を始める人たちへの贈り物。これが、小説や童話を書き始めた理由です。

 そのきっかけになったのが、頼まれて書いたジュニア小説。いや、思い切りほっぺたを引っぱたかれました。背筋が伸びましたよ、あの経験は。

 私にとっては頼まれ仕事。当時、一日が何で24時間なんだ ! と呪いたくなるほどの忙しさで、そんな中、仕事で知り合った某出版社の、義理ある人にどうしても、と頼まれたため断りきれず、好きなものを条件ナシで書かしてくれるなら、というワガママを聞いてもらって書いたのですが。

 生まれて初めて小説を書くのです。しかも、いい年をしてジュブナイル!つまり少女小説。書き方も何もわからない。どうやってまとめるのかもわからない。そんな中で、イチに自分に課したのは、これを読んだジュニアたちが幸せになるように、そしてこれから始まる彼女たちの人生に、ほんの少しでも役に立つものを、でした。

 だから編集者に言ったのは、恋愛小説は書きませんよ、あえて言うなら、ジュニア向けの企業小説。つまりこんな仕事があって、こんな生き方があるよ、が柱になっている、ちょっと変わったストーリーなら書きましょう、でした。そしてなんとこの小説が、発売後一週間で、全国の書店で完売!

 すぐ第2弾を、と言われ、書き始めたのですが、その私の元へ届けられる、いくつもの紙バックいっぱいのファンレター。これに私は、大変なショックを受けたのです。

 いちばんショックだったのが、北海道の網走から届いた中学生からのファンレター。便箋数枚にわたって書かれていた彼女の手紙にはこう書かれていたのです。

「私の町には本屋さんが一軒しかありません。だから毎月、ティーンズ・ハートの発売日を楽しみに待っているんです。でも私のお小遣いでは、一冊しか買えません。五冊発売される中で、私はいつもどれにしようかと悩みます。でも今回は先生の作品に出会って、本当にうれしかった。私もこの主人公の女の子のように、ネバー・ギブアップ、あきらめずにがんばろうと思いました。」

 私は東京の原宿に住み、毎日企業相手に丁々発止。夜は六本木や赤坂、渋谷と、それなりに遊んでいました。そんな私が、頼まれ仕事と割り切って、それでも一応、書く以上はと、知りもしない少女たちに、エラそうなストーリーをつきつけて‥‥。

 考えてもいませんでしたよ、町にたった一軒しか本屋がなく、映画を見に行こうと思ったら、バスで一時間以上も揺られていかなきゃならない場所がある、なんて。

 ファンレターはそれからも続々と届き、私を袋叩きにしてくれました。

 一週間に一度しか船が来ない離島に住む少女から、いくつも山を越えて、町の本屋まで本を買いに行く少女から、いわゆる閉じこもりになってしまって、部屋から一歩も出られず、本だけを楽しみに生きている少女から、もう治らない病気で入院している少女から、いじめに耐えつづけ、でももう駄目と悲鳴をあげている少女から‥‥。

 私は本当に考え込んでしまいました。仕事は相変わらず忙しく、ギョー界人たちからは飲むお誘いが連日のようにあり、パーティあり、レセプションあり、それこそ寝るヒマもないほどの毎日の中で。

 これは生活なのかな ? 私の望む生き方なのかな ? 

 私は一大決心をし、彼女たちのファンレター全てに返事を書き始めました。編集者の人は言いました。そんなことする必要はありません、ハガキにありがとうと印刷してそれを送り返すだけで十分です。他の先生方はみんなそうしてますよ、と。

 あなたは、見知らぬ人から、数千通を超える手紙をもらったことがありますか ?その一通、一通を書くのに、どれほどの時間がかかっているか、考えたことがありますか?  私は、仕事を終えた後、真夜中から朝方まで、一人で返事を書いていて、それを実感し、そのありがたさに涙がこぼれました。

 私がしている仕事に、これほどの個人的なレスポンスが返ってきたことなど、一度もありません。レスポンスの代わりにいただくのは、お金。使えばなくなってしまい、また、もっとほしくなる、お金だけ。堂々巡りの悪循環‥‥。

 ダイヤもブランド品も、買った瞬間、ゴミへの道を歩き始める。でもこの手紙は、読み終えた後も心に深く残り、どんなにつらいときも、しんどいときも、私を支え、励ましてくれる。

 たった一冊の本が、これほど沢山の人を喜ばせ、その人を幸せにし、その人の支えになるのか‥‥。私にもしそれができるのなら、それをしないのは怠慢じゃないのか。自分だけのための金稼ぎなんて、なんになるのだろう。

 と言うわけで私はギョー界人をやめ、いきなりモノ書き人生を始めた、というわけです。まだまだ駆け出しなので、お金はギョー界人時代に比べたら、まるで稼げなくなったけれど、なに、人間、毎日食べることができれば、十分です。

 残された人生は、これから人生を歩む人たちを幸せにできる仕事に使いたい、本気でそう思っています。だからオトナも子どもも読める「小説」と「童話」、なんですけどね。ま、思い通りのものが書けるかどうかは別問題として(笑)

 長くなりました。長い私の話に、付き合ってくださって、ありがとう。

 このブログは、私にとって、これからの作品制作のための「実験」なんです。

 本で読むお話と、パソコン上で読むお話。どこがどう違うのか、なぜ違うのか、ブログを立てたおかげで少しわかってきました。でも、もう少し知りたいことがある。だから、がんばって続けます。

 ティーブレイクのチョコパフェです。

 さて、お奨め童話をひとつ。これは、これまでの童話童話したストーリーとは、少し違って、ほんのちょっぴり、推理小説の要素を取り入れ、書き方も、小説の手法を使って、大人の方が読んでも、そこそこに面白がってくださるよう、工夫してみたんですが。

推理ファンタジー『雪の日の リリィ』(第七回「ゆきのまち幻想文学賞」 佳作)

 あなたがどんな風に楽しんでくださるか、作者としてはそれが楽しみです。

 もしよろしければ、次の制作の励みになる、読者の感想ってやつをいただけると幸いです。

 では大人向けの推理童話、『雪の日の リリィ』を、お楽しみください。あなたからのコメント・プレゼントを楽しみに。

(特報!)

この6月22日(木)28日(水)の2日間、東京原宿・表参道で、体験講座「小説家講座」を開くことになりました。まことに短期間の募集であり、かつ平日の夕方からなので、なかなか参加されにくいかも知れませんが、あなたの新しい未来を切り拓くお手伝いができたら、嬉しいですね。セミナーに参加したことがない、なんて方でも大丈夫。どんなことやるのか、興味シンシンで覗きにきてください。私もあなたに、興味シンシンなので。

 記事タイトル:「私の『小説家講座』に参加しませんか?」

 以下に、今回の講座内容を少しばかりご紹介しています。リンクを張ってありますのでご参照を。内容や講座についてのご質問は、コメントでどうぞ。

 ★小説家講座の内容:エッセイの書き方

 ★小説家講座の内容:童話と絵本の書き方  

 小説家講座の内容:短編小説の書き方 

 小説家講座の内容:長編小説の書き方

                              mama-witch

 講座は終了しました。多数のご参加に感謝します。

(これまでの記事ガイドはこちら。それぞれ、クリックしてお入りください)

 ★(NEW!)最新記事とダイジェストガイドをどうぞ。

   ※これまでの公開記事のダイジェストガイドです。目次としてご覧ください。

 『写真+詩で季節を詩う』(ダイジェストガイド ①~21)

 ★『受賞童話作品』とダイジェストガイドをどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 


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